すいか スイカ 西瓜

夏になると無性にスイカが食べたくなりますね。
暑い時期に水分をたっぷりと含んでとても甘く、だからといって、
その甘みが口にまとわりつかずにサッパリとしているスイカ。
夏にはもってこいの食べ物です。

スイカの原産地

スイカの原産地は熱帯アフリカ中部の砂漠地帯にスイカの野生種があることから、ここが原産地と言われています。
現在のボツワナ共和国のカラハリ砂漠のことです。
スイカがこの地で生まれたのは、2500万年以上前とされていて、当時のスイカは中が白くて苦いものだったとされていますが、野生のスイカは数多くの種類がアフリカ中で発見されていて、味も苦かったり甘かったりと、それぞれだったようです。

世界に広まったスイカ

3000年前にギリシャに、紀元前にはローマに伝わったスイカは、それまで味の安定していなかったものが、地中海沿岸で栽培されるようになり、果物としてのスイカになっていきました。
16世紀にはヨーロッパ中部と西部に、1597年にはイギリスにも広まっていきます。17世紀にはアメリカでも栽培されるようになり、ヨーロッパからの移民によってもたらされたと言われています。
アジアにはもう少し早い時期に伝わっていて、インドで広まったあとに東南アジアに伝わり、11世紀には中国に広まりました。
こうして西から広まったスイカは、「西瓜」と書かれるようになったのです。

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日本への渡来〜現在まで

スイカが日本に伝わった経緯は諸説がいくつかあって、どれが本当か分かっていません。ポルトガル人が天正7年に、長崎にカボチャと一緒にスイカの種を持ち込んだとする説や、隠元禅師が慶安年間に、中国から日本に伝えたとも言われています。全国に広まるのは江戸時代の後期になってからで、日本でもスイカの栽培が行われるようになり、明治時代に入ると、たくさんの品種がアメリカから入ってきました。昭和初期には奈良県を中心とした大和スイカと、関東を中心とした都スイカの二つの品種が確立され、縞のあるスイカが作られるようになります。
現在ある様々な品種のスイカは、この二つのスイカの流れを組んでいます。日本の気候や風土に合わせて改良が繰り返されて現在に至っています。今では、夏になくてはならないものになっていますね。

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明治〜昭和初期の日本でのスイカ

それでは詳しく日本でのスイカの歴史について学習してみましょう。
どのようにして、現在数多くある品種へと改良されてきたのでしょうか。明治に入るとアメリカから、種苗導入の事業の一環として、「マウンテンスイート」「ラットルスネーク」「アイスクリーム」などの品種が入ってきて、ロシアからは明治末期に「スイートサイベリアン」が、大正時代には中国とアメリカから「嘉宝」と「甘露」が入ってきます。こうした品種の中での自然交配や、より良いものを選んで交配され、日本での品種改良の元となるものが育てられていきます。
奈良県では、この土地の風土に合うように順応した「権次」「アイスクリーム」が広く作られるようになり、自然交配の中で、有名な「大和スイカ」が誕生したのです。

大正時代

奈良県農業試験場が、スイカの品種改良を事業として始めたのが大正12年のことです。自然交配から生まれた「大和」を県内から集め、出来のいいものを選んで純系淘汰をし、3年後の大正15年には「大和2〜4号」を育て上げて、現在につながる品種の基礎を作り上げました。

昭和初期

昭和3年には、大和3号と甘露を合わせた「新大和」が作られたのですが、一代交配では種を取るのに手間がかかりすぎるため、これを固定した品種を作り出そうと研究され、「新大和2号、3号」「旭大和」が作られました。
千葉県の農事試験場でも大正13年から品種改良が始められていて、大和から作られた「千葉1号」を甘露と掛け合わせ、昭和6年には「都1号〜3号」という都系の改良に成功しました。西は大和、東は都という品種が確立され、現在のスイカへとこの2種類が元となって改良されてきました。

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スイカは薬だった!?

長い歴史の中で、スイカは薬として重宝した時代があったようです。
含まれている成分などは、別なページで詳しく取り上げますのでここでは省略しますが、江戸時代に農学全書を書いた宮崎安貞によると、スイカは味も良く、暑さにあたったときや、飲みすぎたとき、喉の渇きなどにも良いと印していて、健康に役立つものとされていました。スイカには利尿作用があり、その他にも腎臓炎に効能があり、スイカの皮にはコレステロールを下げる効果もあります。
現在では一部、薬の原料として使われているものもあり、科学的に効果があるのは証明されていますが、昔の人はそれらを知らずに、経験から、スイカは体にいいものだということが分かっていたのでしょう。先人のこうした知恵があるからこそ、現代でもスイカが体にいいということが受け継がれ、研究されることになるのです。詳しくは【スイカと健康】で取り上げましょう。

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